15時半前、予定通り成田空港に到着した。いよいよ西アフリカに向けて出発するのだが、まだ実感がわかない。成田から最終目的地のダカールまで2回の乗り換えを経て31時間で到着する予定である。ダカールにはアフリカ大陸最西端の地があるが、そこと東京の距離はなんと約14,000kmも離れているのだから当たり前かもしれない。チケットをとった当初はあまり何も感じなかったが、冷静に考えればとても長い。バンコク経由でナイロビに行くならば、6時間・トランジット2時間・9時間くらいで着くが、そこからさらに10時間近くかかる。ダカールなら欧米の航空会社の便があるので、それらを利用すれば一回の乗り換えでより速くより良いサービスで行けたかもしれないと思うと純粋に後悔した。
そんなことを後悔しても仕方ないので、とりあえず成田空港で調達した『幻夜』で暇つぶしをしつつ、バンコクまでの残りの時間を過ごした。
バンコクでのトランジットは予想外に長くなった。次の便が本来0時20分ごろ発の予定だったのだが、午前3時ごろまで遅延しているらしい。ナイロビでのトランジットは確か3時間弱しかなかったので、乗り継ぎが上手くいくか非常に不安だった。知人がエチオピア航空を利用した際、ケニアの首都ナイロビからガーナの首都アクラに行くためにエチオピアの首都アディスアベバを経由する便を利用したところ、7時間遅延し、アディスアベバで宿泊せざるを得なくなったらしい。宿泊費等は当然航空会社持ちらしいが、費用より時間のロスがとても大きい。ケニア航空はエチオピアに比べて優秀だと思っていたが、前回の旅の復路からなんとなく微妙なオペレーションをしている雰囲気を醸し出しており、不安が大きくなってきている。しかし、今回の遅延は大雨によるものらしく、他の便もたくさん欠航や遅延をしている。むしろこのような状況で遅延してでも運航しているのだからありがたいと思うべきかもしれない。
欠航や大幅な遅延がたくさん出ていた
バンコクの空港では、大雨による遅延に不満を撒き散らしている日本人二人組がいた。おそらくタイでバケーションをエンジョイしていざ日本に帰らんという時に足止めを食らったのだろう。自分は自分で次の便に間に合うかどうかと瀬戸際に立たされていたがそんな自分はさておき、そんな二人組を『誰に怒って解決する問題でもないのに』と傍から見ていた。二人に怒鳴り散らされていたInformationの男性職員も怒ってしまい何がしか言い返していたが、それを同僚の女性がなだめていた。他にも遅延の影響で夜遅くまで待たされている人がそれなりにいたわけだが、そこまで多くはなく、皆、あいているベンチを見つけて横になって寝ていた。また、遅延便を待つパイロットやFAもゲートの近くのベンチでぐったりしており、飛行機の到着を待っていた。午前3時まで待たされた自分はというと、いろいろ調べ物があったこともあり、全く寝ずにネットサーフィンしていた。
自分が搭乗予定だった飛行機は出発一時間前にようやく到着し、すぐに乗客が降りて機内の掃除が始まった。最初は本当に1時間後に出発できるのかかなり疑問だったが、かなり迅速に物事が進められ、あっという間に搭乗準備が整ったので感服してしまった。さすがプロである。待たされていた乗客もささっと乗り込み、いざナイロビへ出発である。
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